「姿勢・動きのくせ」と関節・筋肉について
人の体の首・肩・腰・膝・手足などの関節は、「骨」と「骨」が靱帯や筋肉などにより連結されています。
骨と骨の並びを「アライメント」と言い、くせのない状態を「アライメント」が良いといいます。
全身の関節が、バランスよくくせがなく整列されている状態が良い姿勢となります。
またアライメントが良いと、関節や筋肉に無理がなく、効率的にスムーズに力強く動くこととなり、痛みや疲労などが起こりにくい良い動きとなります。
言いかえると姿勢が良いということは、全体の骨や関節のアライメントが良い状態です。つまり姿勢が良いと、全体の骨や関節のアライメントの状態が良く、痛みが起こりにくく、良い全身の動きができます。
関節や筋肉の「運動連鎖」
全身の関節や筋肉はお互いにチームワークでスムーズに支えたり動いたいりしており、この連鎖的な働きを「運動連鎖」といいます。
例えば立った状態で腕を上げる時には、手首や肘や肩などを一緒に動かします。
そして腕以外にも腰、背中、首、股関節、膝、足首、足の指などのすべての関節や筋肉に力を入れ、支えたり動かしたりしています。
「姿勢・動き」の良い「運動連鎖」が大切
つまり人の体は関節や姿勢の「アライメント」が良い状態で良い「運動連鎖」で動いていることで、関節や筋肉が効率的にスムーズに支えたり動いたりしており、日常生活やスポーツなどでも、疲労や痛みなどが起こりにくく、パフォーマンスも良く、ケガをしにくい状態でもあります。
しかし人の体は筋肉や関節のケガや痛み、日常生活やスポーツなどの動きの習慣などのいろいろな影響で、姿勢のアライメントに歪みやくせが生じ、さらに運動連鎖などの動きにも異常が発生しています。
「姿勢・動きのくせ」と「使い方・動き方」の関連
「姿勢や動きのくせ」はない方が勿論いいのですが、「姿勢や動きのくせ」が全くない人はいません。
そして「姿勢や動きのくせ」が少なく、使う負担も少ない状態で日常生活やスポーツで動いている時は良いいのですが、「姿勢や動きのくせ」が強い状態で、日常生活やスポーツをしていると体にかかる負担も多くなり、関節や筋肉の疲労や痛み、ケガが発生しやすくなります。
当然日常生活の動きやスポーツのパフォーマンスも悪くなり、日常生活の動きやスポーツでも、つまづくことや転倒する可能性が高くなります。
筋肉の質の低下や関節の変性
言い換えると筋肉や関節に痛みが起こっている時には、「姿勢や動きのくせ」や運動連鎖の異常が強くなっていることが多くみられます。
そして時間の経過の中で、筋肉の質の低下や関節の変性・変形などが起こってきます。しかしこれらの「姿勢や動きのくせ」や運動連鎖の異常を改善することが治療に取り入れられていないことが殆どです。
「姿勢や動きのくせ」を整え運動連鎖をよくすることが大切
症状を改善するためには感じている症状に対する局所的な施術は勿論必要ですが、それだけでは不足です。関節や姿勢の変化、運動連鎖の異常などを、改善することを治療に取り入れることが非常に重要です。(例えば、立ち座りの動きで膝を痛くした時の原因は、膝の悪い動きが原因となります。しかしその人は腰の動きが硬い為に、腰の動きをかばって膝の動きを悪くしていることなどもよくあります。この時は膝の悪い動きをよくする為に、腰の固い動きを良くすることが必要です。)
局所的な治療だけでは一時的に症状が減っても使う負担が増えると症状が再発するといったことを繰り返してしまいます。そしてその繰り返しにより筋肉の低下や関節の変性へと悪化してしまいます。
このような悪循環にならないためにも、症状の手当・施術には「姿勢や動きのくせ」、運動連鎖の異常などを改善させ、「良いアライメント」と「良い運動連鎖」を回復させ維持する治療が非常に重要です。
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